プライベート・エクイティ トップインタビュー MCPパートナーズ株式会社 バイアウト代表 マネージング・ディレクター 佐藤 正秀 氏/ディレクター 永藤 貴弘 氏/バイスプレジデント 阿部 徹 氏 (2021.7)

永藤 貴弘 氏 ディレクター
永藤氏は、大手監査法人で法定監査や財務アドバイザリー、そして大手FASで事業再生アドバイザリーの経験を積んだ後、2015年に当時のみずほキャピタルパートナーズに参画。

事業再生コンサルタントからPEファンドへ
中堅・中小の成長実現に社会的意義を感じる

永藤様の以前のキャリアとMCPパートナーズを転職先として選んだ理由を教えてください。

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【永藤】この会社に入るまで、私は最初に、会計士として監査法人に勤務し、その後、事業再生コンサルタントをしていました。事業再生では、クライアント企業にほぼ常駐し、細かなオペレーションを一緒に改善していく。アドバイスしながら、一緒に汗をかく、ということをしていました。そんな再生業務の過程で、PEファンドの方と仕事する機会もありました。エクイティスポンサーとしてリスクを取り、会社と共にビジネスの改善を主導していく、そんなファンドの仕事がダイナミックでおもしろそうだなと思うようになりました。

また、会計士や事業再生コンサルタントとして経験を積んでいく中で、日本の中堅・中小企業に潜在的成長の余地があることも強く感じて、その成長を実現していくことに社会的意義も感じました。そこで、投資対象が主にミドル~スモールのファンドを探して、複数社に応募をしました。(旧社名)みずほキャピタルパートナーズには、投資先企業のイグジットでIPO比率が高く、手間がかかることを愚直にやっている印象がありました。また、面接で社長とマネージングディレクターの7~8人と会った中では、とてもフラットな組織だなとも感じました。

5年~6年、MCPで仕事をしてみて、MCPの特徴や強みはどんなところにあるとお考えでしょうか。

【永藤】MCPの強みというか、初期段階で投資候補先に訴求できるトラックレコードとしては、イグジットにおけるIPO比率が高いことと、投資先企業への支援期間が平均5年を超えていることがあります。投資先企業からすると、長い目線のパートナーシップを組める会社ということです。ロールアップ(追加買収)とそのPMI(ポストマージャ―・インテグレーション)もしっかりと実行できますので、本当に長期で投資先企業のバリューアップに取り組むことが可能です。一部のファンドのようなパッケージの手法があるわけではなく、個別案件ごとにバリューアップ・プランを作り、入口時点で、投資先企業と一緒にベストな中期計画を立て、必要に応じて人材補強やロールアップなど支援をしていくのがMCPのやり方です。

今回の社名変更・資本構成変更については、どんな感想をお持ちですか。

【永藤】私自身は今回の社名変更・資本構成変更を非常にポジティブに受け止めています。レンダーや各アドバイザー等との関係性に変化が出てくると思いますので、私たち自身の継続した努力が大前提となりますが、PEファンドとしてよりよいご提案が投資先企業様・利害関係者の方々にできるようになると思います。

バックストップの責任を果たし、
みなさんの気持ちを盛り上げていく


現在のご自身のディレクターとしての仕事を説明してください。

【永藤】現在、私はディレクターですが、個別のディール(案件)をヘッドとして回す役割です。投資のエグゼキューション(実行)から、投資後の改革とモニタリング、その企業のトップティアの方とのリレーション構築、イグジットでトレードセールかIPOかをまとめていくところまで行います。基本的には常時2~3の案件を担当しますが、現在は足元2件イグジットしたばかりで、案件オリジネーションに軸足を置いて活動しています。

そうした仕事について、難しいこと、やりがいを感じること、はどんなことでしょうか。

【永藤】事業再生コンサルタントをして企業に入り込んでいた時と比べ、ファンドは株主としての立場なので、投資先企業の人に動いていただく手法が違うことに難しさを感じています。ファンドのディレクターとしては、常に現場で一緒に細かい改善作業をするわけにはいきませんから。ただ、そのことは、難しいのと同時にやりがいを感じる点でもあります。自分はバックストップの責任を果たして、投資先企業の皆様、ディールチームの気持ちを盛り上げ、みなさんに動いてもらう。必要なら、外部アドバイザーを使う。案件全体を見て、深刻な利害対立が起きないように、うまくコントロールしていくのが自分の仕事です。そのためにも、投資プロセスの早い段階で、投資先のマネジメントや従業員の方達と良い関係を作りあげることが大事だと思っています。

業務の中で成長する、多様な人材を求む
変革期のファンドを一緒に作っていく

これからMCPパートナーズに、どんな人材に来てほしいですか。

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【永藤】我々はMCPとしてワンチームで仕事をしているので、全てのことに一人一人が完璧に長けている必要はなく、必要な機能を全員で補完できれば良いわけです。FASの方、投資銀行でM&Aの経験を積んだ方、戦略コンサルの方、商社で投資業務をしてきた方、事業会社出身の方など、多様なバックグランドの方に応募してもらいたいです。組織として多様性がとても大事だと思います。個人的に思うのは、投資サイズが中堅・中小なので、そういった企業の方々とうまく関係を作れる、コミュニケーション力は必須と思います。

ファンド業務の個々のスキルについては、入社後にキャッチアップできます。逆に言えば、自分で、ゴール設定と何が必要かの定義ができ、日々の業務の中で成長していくマインドが必要です。実際に社内を見ても、得意のスキルを軸に、新規と既存の案件に参加しながら、足りない部分をキャッチアップしていきます。キャッチアップのスピードは皆異なりますが、自分でどこまで自分のスキルと成長のために必要なことを整理できているかというところが重要と思っています。

どんなスキルがあると好ましいでしょうか。また、永藤様が面接するならどんなことを重視しますか。

【永藤】PEファンドのプロフェッショナルとして、ある程度のスキルセットを持ち、パフォーマンスを出すことを求められるのは当然ですが、案件の成功に何がキーになったかと深く見れば、最低限のスキルセットを超えたところの『何か』があるように思います。数字や文字にすることは難しいのですが、『バリュー・クリエイトの能力・スキル』、そういったものが重要な要素だと考えています。私が面接で聞くとすると、「ご自身のキャリアの中で、一番苦労したプロジェクトは何か」に焦点を当てます。「どういう障害があり、どのように乗り越えたか」「いろんな関係者をどう巻き込んだか」などと深堀して、聞いてみたいです。

最後に、転職先候補としてMCPパートナーズを検討している方にメッセージを。

【永藤】今のMCPパートナーズは、ファンドとして大きな変革期にあります。より良いファンドを一緒に作っていくことにおもしろさを感じて、チャレンジする方が来てくれると嬉しいです。

プロフィール

写真:永藤 貴弘 氏

永藤 貴弘 氏
ディレクター

上智大学経済学部卒業 。
監査法人トーマツに入社。法定監査業務の他、IPO支援や各種財務アドバイザリー業務に従事。その後プライスウォーターハウスクーパースに入社し、ハンズオンでのコスト削減・業務改善・事業再生等のアドバイザリー業務に従事。 2015年10月、MCPパートナーズ(旧:みずほキャピタルパートナーズ)に参画。製造業・建設業等の投資業務に携わる。

写真:阿部 徹 氏

阿部 徹 氏
バイスプレジデント

早稲田大学先進理工学部卒業/東京大学大学院工学系研究科修士課程修了。
三井住友銀行に入行。支店および法人営業を経て、PE投資に関する企画業務に携わった後、三井物産、三井住友銀行および日本政策投資銀行の合弁ファンドであるMSD企業投資に出向し、バイアウト投資業務に従事。在籍中にユナイテッド計画の投資を担当。帰任後は、プロダクツ部門の中計策定等の企画業務に携わった。 2019年10月、MCPパートナーズ(旧:みずほキャピタルパートナーズ)に参画。現在は日精ホールディングスへの投資案件に携わっている。

写真:佐藤 正秀 氏

佐藤 正秀 氏
バイアウト代表 マネージング・ディレクター

マサチューセッツ工科大学スローン経営大学院卒業。
みずほ銀行(旧第一勧業銀行)入行。約10年間グループ国内外拠点や米国CIT Group, Inc.等にて財務アドバイザリー、コーポレートファイナンス、アセットファイナンス等を経験したのち、2005年MCPパートナーズ(旧みずほキャピタルパートナーズ)に参画、現在同社バイアウト代表を務める。

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