これまでのキャリアヒストリーを教えてください
【近藤】新卒入社時は金融業界を志望し野村證券に入社した私ですが、入社したのは東日本大震災のあった年で、日本中が再起を志す状況にあったことと、野村證券という会社が「商品を売る会社」ではなく「人として自分を買ってもらう会社」だったことから、厳しく鍛えてもらうことができました。
そうして多くの企業オーナーと資産運用だけでなくビジネスに関する話をする中で、「より本業の部分に入り込んで貢献したい」という意識が高まり、ボストン・コンサルティング・グループへの転職を決めました。
恵まれていたのは、ここも「単にロジカルな戦略提案をすればそれで終わり」ではない強いこだわりをもったプロフェッショナル集団だったこと。成長実感を得ながら修行することができました。そうして次に見つけた課題が「解を出すだけでなく、その実行に寄り添う機会」を得ることでした。そうして選択したのがエンデバー・ユナイテッドでした。
他のPEファンドとの比較において、エンデバー・ユナイテッドの何に魅力を感じたのでしょう?
【近藤】すべてのPEファンドの話を聞いたわけではありませんが、多くのファンドでは、「コンサル出身者ならばバリューアップを任せたい」という方向に話が行きがちでした。もちろん、実行部分に寄り添うという面でいえば、バリューアップに携わることは希望していましたし、コンサル時代に得た力を活かすことができるとは思いましたが、本当の意味で寄り添うのならば、すべての局面で投資先と関わっていくべきだと考えました。
エンデバー・ユナイテッドはまさにそうした姿勢を貫くことで実績を上げていましたし、面接等で出会った人たちが皆、私から話を引き出してくれるようなコミュニケーションスタイルを採る方たちでした。投資家や投資先企業とどういう関係性を築いているのかを知る手がかりとして、こうした部分も大事にしたいと思ってもいたので、この点は入社を決める重要なポイントになりました。もちろん、圧倒的な案件の多さも魅力でした。
エンデバー・ユナイテッドに入って、初めて得られたものとは何でしょうか?
【近藤】コンサルタント時代には、財務分析やバリュエーションを行うプロジェクトに関わる機会がなく、そういったスキルはかなり不足していました。ただ、ここでは財務分析に力を持つFAS出身者も多く、外部の専門家とのつながりも密接なので、周りのサポートも受けながらしっかりとキャッチアップすることが出来ています。
ソーシングにしてもデューデリジェンスにしても、初めて学ぶことは多いのですが、コンサルタントとしての仕事を通じて、知らなかったことを吸収することには慣れていますし、何を誰に聞けば良いのか、という面での勘も働きます。また、こうした新しいことを学び成長を実感できる環境で働くこと自体が喜びにつながっています。同じような感覚を持つ方は、特にコンサル出身者には多いのではないかと思います。
コンサルタント時代には大企業と向き合うケースが大部分だったと思うのですが、スモールキャップ、ミッドキャップの投資を中心としていることについては、どう捉えていますか?
【近藤】このあたりの捉え方は人によって異なると思うのですが、私はむしろ充実した気持ちで中小規模の企業の経営者の方々と向き合えています。オーナー企業の経営者というのは本当に優れた、また尖った方が多いですし、直接向き合ってお話ができるので、学ぶべき事をたくさんいただいています。
今後参画してくる新メンバーには、どんなことを期待していますか?
【近藤】社内で例えば困っている人がいた時に、一緒に助け合えるような人がいいですね。スキルとか能力以前の重要な要素だと思いますし、こういうところがエンデバー・ユナイテッドらしさでもあると思っています。
投資先企業の方々との関係性だけでなく、社内の人間同士でも、本当に困っている人を放っておかないカルチャーが浸透しているんですよ。しかもフラットな関係ですから、新参者の私がコンサル時代の経験から、「こういう手法が良いのでは」というような進言をしても、しっかりと耳を傾けてくれますし、それが得策だとわかれば積極的に受け入れてくれる。ですから、今後仲間になってくれる人にも同様の価値観を持っていてくれたら、一緒に頑張れると思っています。