ソーシングからイグジットまで関わり、企業の成長に貢献できる
これまで、どのようなキャリアを歩んできましたか?
【塚田】投資やM&Aによって、企業をより良くし、地域経済にも大きな影響をもたらしたいと、もともとファンド業務に興味がありました。大学在学中に公認会計士の資格を取得し、FASへ入社。最初の1年は財務DD及びバリュエーションに携わり、その後2年ほどファイナンシャル・アドバイザリー業務に従事しました。
丸の内キャピタルに入社したのは、2020年9月です。すぐに三浦屋、ミスズライフなどの新規案件に携わり、既存ポートフォリオのTOSEIのプロジェクトにも参加することになりました。
【武藤】私は「M&Aって面白そう」と漠然とした興味があり、新卒で証券会社の投資銀行部門に入社しました。8カ月ほどカバレッジを担当した後、M&A部門へ。小売・不動産セクターを中心に、ファイナンシャル・アドバイザリー業務に3年半ほど携わりました。
しかしFAで関われるのは、ディールの部分だけ。次第にディール後のPMIにも関わりたいと思うようになり、投資と経営の両方に関われるPEファンドへの転職を考えました。
ご縁があって、丸の内キャピタルに入社。タイミング良く、入社後すぐにKMCT案件に関わることができました。その後門司メタルプロダクツ、三宝伸銅の経営統合も担当しています。
【仁部】私も新卒で証券会社の投資銀行部門に入社しました。1年間TMTセクターのカバレッジを担当した後、M&A部門へ異動。地方の上場企業や中小企業、素材・エネルギー・ケミカルセクターのM&Aを手掛けました。
それから飲食関連事業の立ち上げに関わった後、M&A後のPMIに関わりたいと転職。2022年3月にミドルオフィスとして丸の内キャピタルに入社しました。エムアイフードスタイル、ビーツ、TOSEI、の案件を担当し、2023年4月から投資部門のアナリストとして働いています。
なぜ、丸の内キャピタルに転職しようと思ったのですか?
【塚田】三菱商事が母体ということもあり、ソーシングやバリューアップのやり方が特徴的だと感じたからです。ちょうど転職活動をしていた頃、複数案件への新規投資を発表していたので、短期間に多くの案件に携わり経験を積めるのではないかと考えました。
【武藤】アナリスト、アソシエイトクラスでも主体的に案件に関われて、戦略や施策の提案・実行に携われるところが大きな魅力でした。三菱商事グループのアセットを最大限活かせますし、社風は自由。自分が提案した経営戦略やバリューアッププランが採用され、すぐに実行へ移されるところは、当社ならではの良さだと思います。
【仁部】私の場合、望むキャリアを描ける組織体制だった点に惹かれました。若手でもソーシングからエグゼキューション、バリューアップ、イグジットまで一貫して関われます。ファンドによっては分業体制を敷いている場合もあると認識しており、ソーシングからエグゼキューションまですべてのプロセスに関われないことがあるかもしれません。ディール後のプロセスにも主体的に関われる環境は、大きなやりがいがありますね。
アソシエイトのうちから、投資先の経営陣と本気でディスカッション
アナリスト、アソシエイトの具体的な仕事内容について教えてください。
【塚田】既存ポートフォリオと、新規案件検討では仕事内容が異なります。
既存ポートフォリオの場合、例えば週次で担当企業の経営会議に出席し、業績のモニタリングに加え、今後の経営戦略や組織戦略などについて議論したりします。また、営業やファイナンスなど注力領域の会議に出るなどして、今後の方向性を一緒に考えていきます。
前職のときは、若手のポジションで経営者やCFOと膝詰めで経営方針についてディスカッションする機会はあまり無かったので、これは大きな変化だと思います。
新規案件検討の場合は、ソーシングやプロセスの実行などが中心です。2023年4月に3号ファンドが組成されたので、新規案件のソーシングや詳細検討に充てる時間が増えています。
【武藤】新規案件のソーシングは、けっこう大変ですよね。紹介案件だけでなく、オークションに参加したり、ゼロベースでピッチをしたりすることもあります。
一次リサーチは自分たちで行い、二次リサーチ以降は外部のエキスパートサービスや、コンサルティングファームと連携していますね。
コンサル出身ではないので、バリューアップ施策を提案する際は、社内の過去事例を参考にしつつ、社内の戦略コンサルティングファーム出身者や三菱商事の方々にもヒアリングして最善の提案をしています。
【仁部】2022年までは既存ポートフォリオのバリューアップやPMIが中心でしたが、3号ファンドの組成が決まってから新規投資のための提案活動や案件の検討が始まりました。
投資後のPMIにはどのように関わっていますか?
【塚田】よくあるケースとしては、投資実行後にまず100日プランを実行し、経営陣と密にコミュニケーションを取りつつ中期経営計画を策定します。その際、モニタリングする数値や、組織・会議体などのモジュールを決めていきます。
それからは企業ごとに異なります。週に何日か担当企業に常駐することもあれば、ひと通り経営が安定してきたら週1時間のオンラインミーティングだけのことも。私は長野の企業を担当しているので、現地へ行くことも多いです。
【武藤】私が3つの会社の経営統合を担当した時、人的交流もなく、カルチャーも違う3社を業務面、心理面でリアルに統合していくのはとても難しいと感じました。
具体的には、業績面でモニタリングする数値や頻度、人事・評価システム、会議体や権限規定まで、1つ1つのイシューに向き合い、どうすれば良いか提案していきます。今回は、人事面を外部のコンサルティングファームにサポートしていただきましたが、それ以外はバリューアップ担当者を中心に、当社で立案していきました。
【仁部】1つの会社のPMIが完了し、自走できる状態になるまでは3~5年かかりますよね。自走できている状態とは、利益水準がある一定レベルに達していて、投資先の組織内で、更に会社が成長していくための戦略や施策を適切に考え・実行する体制が整っている状態。
当社で支援しているビーツは、3年ほどかけて組織体制の整備やインセンティブ設計を行いました。
自ら主体的にアイデアや戦略を提案し、実行できる
どういうところにやりがいや、成長を実感していますか?
【塚田】自由度高く主体的に案件に取り組むことができるところです。丸の内キャピタルでは案件検討時やPMIフェーズを含め、年次を問わず意見の言える組織です。
また、担当企業の方とも積極的にコミュニケーションしますし、上司や様々な部署のプロフェッショナル、時には三菱商事の方々に意見を聞きながら戦略を練って提案することもあります。
ときには飲みに行ったりして、熱くディスカッションすることも。投資先の経営者陣の方々は私の両親くらいの年齢の方が多いので教えていただくことばかりですが、私からも率直に意見を言うようにしています。
【武藤】1つとして同じ会社はないので、ルーティーンの仕事がないところが面白いですね。会社には多様なイシューがあって、それについてベストだと思う戦略を積極的に提案できます。そのプランが、担当企業のサプライチェーン全体に採用されたときは、とくにやりがいを感じますね。
投資銀行部門にいたときは、企業についてエクセル上でしか考えられていませんでした。しかしいまは企業の成長・停滞や、PMIのプロセスをリアルに感じ取れるのはうれしいですね。
【仁部】私は入社してすぐ、エムアイフードスタイルのイグジットに関わったときのことが印象に残っています。イグジットが終わった後、社員のみなさまから「丸の内キャピタルさん、ありがとう」とメッセージ動画をいただいたんです。
投資事業としてリターンを上げることは当然ながら、投資先のバリューアップを実現させ、あんなふうに従業員のみなさんに喜んでいただきたい、それがモチベーションになっています。そのために経営戦略、組織戦略、業績管理などあらゆる知識を学び、経験を積んでいるところです。
自由で、多様性豊か。優れたアイデアに耳を傾けるカルチャー
丸の内キャピタルの社風や、魅力をどのように感じていますか?
【塚田】一番驚いたのは、自由度が高いところです。正直、入社前は三菱商事のグループ会社だから堅い会社なのではないかと思っていました。ところが実際は、風通しも良く自由度が高い環境で業務に従事できています。
アサインメントも自由で、基本的には希望が通ります。アサインメントオフィサーもいません。自分が紹介を受けた案件に自分で関われますし、MDから声をかけてもらうこともあります。
【武藤】ただ、自由だということはやるもやらないも自分次第。リソース配分や提案のクオリティコントロールも含めて、自分で責任を負わなければなりません。難しい提案の場合は、上司や先輩のアドバイスをもらう見極めも必要です。
経営戦略、組織戦略、営業戦略などあらゆる知識は自分でキャッチアップしなければなりません。戦略立案も誰かが教えてくれるのを待っているのではなく、自ら学んでいく必要がありますね。
【仁部】入社年次や経験、年齢にかかわらず、意見に耳を傾けてもらえますし、良いアイデアであれば採用される自由さ、多様性の高さには本当に驚きました。
働き方もそれぞれ自由です。基本的に週3回程度出社することになっていますが、投資先に出社する人もいれば、社外に出ずっぱりの人もいます。各人がそれぞれのスタイルで真摯に案件に向き合っているのだと感じます。
三菱商事グループのネットワークを、ディールやPMIにどう活かしていますか?
【塚田】鉄鋼、食品、海外など各ドメインに精通したネットワークを投資先に紹介できますし、ドメイン知識の豊富な方やステークホルダーとつながっている人もいるため、頼りになります。PMIの際も、提供できるサービスや提案の幅が広がりますね。
【武藤】三菱商事は、ソーシングの際の心強い味方です。「こういうソリューションもあります、こういうスキームを組めます」と多様な提案ができるため、差別化できる提案につながっていると思います。
【仁部】商社の方々の多様なバックグラウンドの方と働けて面白いですね。自分では出てこないアイデアやアドバイスをいただけてありがたいなと思っています。
経験も年齢も、関係ない。自らキャリアを切り拓け
入社を希望する方へのメッセージをお願いします。
【塚田】丸の内キャピタルでは、年齢も社歴も関係ありません。27歳で入社した私にも、たくさんのチャンスがありました。やる気と能力さえあれば採用の門戸は開かれています。若いけれど応募していいのかなと迷っている方も、ぜひ応募していただけたらうれしいです。
【武藤】自由度が高く、ディールにもPMIにも主体的に関われる環境です。投資後のバリューアップやPMIに携わりたい、企業をより良くしたいと考える方には、ぴったりだと思います。
【仁部】入社して思うのは、投資・経営全般に携わるため、これまで身につけてきた経験や専門性とは異なる分野での意思決定も多分に求められるということです。多様な物事に対して自ら考え、周囲と協働しながら、新しい経験とキャリアをつかみとりたいという意識がある方にはマッチしている環境だと思います。