商社からEYTASのVMEに参画したという奥山さんですが、どのような経緯と思いからだったのか教えてください
【奥山】私はグローバルな仕事への憧れもあって、商社を志望しました。新卒で入社した商社系石油会社は、石油およびガス資源のプラント開発を主な事業としていました。私はそこで新規事業開発やSPC(特別目的会社)の管理等に関わる会計の仕事に携わっていきました。その一環で、例えば投資先企業の調査も実施し、バリュエーションやモデリングも経験しました。
カナダでシェールガスのLNG(液化天然ガス)化プロジェクトを担当してからは、日本とカナダとを頻繁に往き来しながら働く日々。充実した思いで励んではいたのですが、近年では化石資源マーケットの先行き不透明感が指摘され続けていましたし、私自身が仕事の中でも特にバリュエーション絡みのものに惹かれていったこともあって、転職を考えるようになりました。
業種にこだわるというよりも、バリュエーションやモデリングの領域に集中しながら腕を磨いていきたい、という気持ちが膨らんでいました。EYTASのVMEであれば、その望みは叶うと思いましたし、グローバルな案件に携わること、様々な業界や産業と向き合うことも可能だと考え、入社を決めました。
VMEチームではどのような働き方をされているのでしょうか?
【奥山】VMEという名前の通り、ここではバリュエーションとモデリング、さらにエコノミクスと呼ばれる領域を担っています。
買収価格の取り決めの際に行うコーポレートバリュエーションをはじめ、M&Aディールクローズ後の会計目的バリュエーションや、投資判断に必要なシミュレーションモデル、プロジェクトファイナンス等のキャッシュフローモデル等々の策定も実施します。新しく出来たエコノミクスのチームは、マクロな視点で公共投資などを捉え、時にはアカデミックな経済学なども用いて提言につなげていくようなビジネスも行っています。
メンバーは総勢で約60名。私のような商社出身の人間もいますし、コンサルや投資銀行出身者、税務の専門家もいれば事業会社出身者もいます。また、EY Japanの中でもとりわけ多国籍な集団になっていて、当社におけるダイバーシティの中核のようになっています。多様な国籍、文化背景の社員を多く抱えていますが、社員同士のつながりはとても良好です。実際のプロジェクトでは3〜4人が1チームになって動きますが、常に良いチームワークが発揮されています。
金融機関やコンサルティングファームでの経験がなくても、奥山さんのようにやっていけるわけですね?
【奥山】はい。もちろん不足している知識やスキルは勉強をしてキャッチアップしていく必要がありましたが、EYTASにはVMEはもちろん、EY内には様々な部署に専門性を極めた人員がいますし、そうしたかたがたと協働していく中で、どんどん吸収をしていくことが可能です。
私としてはエネルギー業界以外の産業の案件に携わるだけでも学びになりますし、どんなにクロスボーダーで大規模な案件だろうと、EYグループの中で一気通貫のサービスを提供していきますから、自分の守備範囲を超えるような部分についても勉強をすることができて、非常に充実した気持ちで毎日を過ごしています。
これからVMEチームに参画しようとしている人には、どんな助言をしたいと思いますか?
【奥山】バリュエーションとモデリングは実に奥深い領域ですから、今現在の自分がどこまで精通しているかということ以上に、ここへ来てからどこまで真剣に学び取り、成長していこうとしているかが重要になってくると思っています。もちろんある程度の地頭の良さは問われると思いますが、先ほども申し上げた通り、VMEをはじめEYには素晴らしいチームワークがありますので、働きながら周りから学んでいくことが十分可能です。
もちろん、バリュエーションもモデリングも、ある意味で係数上の総合格闘技と思っていますので、何か1つでも自身の強みを持ち、それを活かしながら成長を目指していただきたいと思います。
最後に、奥山さん自身の今後のキャリアビジョンについて教えてください
【奥山】今はとにかくVMEおよびEYTASの環境を気に入っていますし、まだまだ勉強しなければならない部分が多々あることを自覚してもいますので、ひたすら精進をしていくのみ、と考えています。
特にバリュエーションやモデリングは経験がものを言う分野です。ここへ来て1年が経過しますが、今までの努力や実績が評価され、今回、シニア コンサルタントからマネジャーへの昇進の機会にも恵まれました。今後も更に多様な経験を積んで、自らも成長をしつつチームに貢献をしていきたいと思います。ゆくゆくは、パートナーを目指しマネジメントに携わりたいというのが現在の目標です。