現役戦略コンサルタントコラムコンサルティングファームに転職して初めにぶつかる壁"議事録"を書く際のポイントとは

コンサルティングファームの議事録の書き方とは

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コンサルタントとして働いていると、社内外を問わず数多くのミーティングに参加することになります。
そうした中で、入社して初期の頃は議事録作成を求められる機会も非常に多くなるのですが、多くのコンサルタントが実は苦労をすることになります。

今回は、そうしたコンサルタントの議事録作成の良くある間違いや、気をつけていることについて、お話します。

議事録として押さえておかなければいけないポイント

そもそも、議事録を書く目的は「会議で議論した内容を正確に関連メンバーで共有、確認するため」です。
その為には、少なくとも、以下の内容について、「正確」かつ「分かり易く」記載しておくことが求められます。

① 何について議論をしたのか?

② 各テーマについて、どのような理由で、どのような結論になったのか?

③ 各テーマについて、ネクストアクションはどのようになっているのか?

全て当たり前のことですが、入社してすぐのコンサルタントの場合、上記を完璧にこなせる方は、非常に少ないのが事実です。①~③の何れかが抜け落ちている場合や「正確」かつ「分かり易い」ということが出来ていない等の場合です。

よく見る議事録の失敗

1.議論された内容が全て記載されている

●ミーティングの内容を録音し、議論した内容を全て記載し、議事録として提出されるコンサルタントは時々おります。勿論、「正確」という意味ではこれ以上「正確」なものはないのですが、極めて分かりにくいうえ、コンサルタントとして働く効率性を考えると、このような議事録を書いていたのでは、いくら時間があっても足りないのが正直なところです。

2.理由が書かれていない

●「何について議論をしたか」「どのような結論になったか」については、正確に書かれていることが一般的なのですが、「どのような理由でそうなったのか」について、曖昧な書き方、もしくは、一切記述がない議事録は良く見かけます。これは、日本の議論の特徴として、そもそも理由を明確に言わない中で、議論が進むことが多いという議事録を超えた理由もあるのですが、議事録を書くのであれば、明確に記載することを意識しなければいけません。その上で、出席者に対して、間違っているのであれば、しっかりと訂正をして貰うことが大切です。ミーティングに参加していない視点で、その議事録を読んだ際に、ちゃんと理由を含めて、理解できる内容が書けているのかどうか、必ず見直すようにしてください。

3.議論で議論した内容が時系列で記載されている

●こちらも良く見かけるのですが、議論した内容を、そのままの順番で整理された議事録は良く見かけます。一方で、ミーティングの途中で、最初に議論したテーマと関連した内容に戻ってくることや、実は最初のテーマと、最後のテーマが関連をしているということが分かってくる等はミーティングをしていると良くある事象です。議事録を書く際は、それらの関係性を丁寧に理解した上で、記述してください。

議事録を書く際に気を付けること

それでは、実際に議事録を書く際に、どのような順番で書くようにしているのかの例をここでは紹介します。(尚、ここで紹介するやり方も、一つの例ですので、コンサルタントみなさんがこのやり方をしているというわけではございません)

1.ミーティングの前に、本日の議論内容(アジェンダ)とゴールを作成する

●ミーティングの資料として用意するかどうかは別にして、参加するミーティングでは常にアジェンダを意識的に準備するようにしてください。アジェンダの無いミーティングは、議事録作成以前に、ミーティングのクオリティ自体に大きく影響します。また、アジェンダだけでなく、それぞれのテーマについて、何を達成したいのかを仮説でいいので、書いておくようにして下さい。結果としてミーティングを進める上でも非常に役立ちます。

2.本日のアジェンダを確認しながら議論したテーマと結論を箇条書きする

●当然ですが、事前に想定したアジェンダ以外のテーマや、想定外の結論になることもあります。事前に用意した資料と、当日議論のメモを見比べて、しっかりと内容の整理をしてください。

3.それぞれの結論に至った理由を箇条書きする

●それぞれの理由について、改めて何故そのようになったのかを考えて下さい。議論の中では、曖昧な表現になっていた場合も、明確に文字に起こすことで、より明確な共通理解を築くことができ、今後の議論を進める上で、後戻りが少なくなります。

4.議論の中で出てきた発言内容を元に、上記の骨子を肉付けしていく

●1~3までが出来たら議事録の骨子は完成です。それらの骨子に沿う形で、実際にミーティングでの発言内容を記載していけば、まとまった良い議事録が出来上がります。

最後に

議事録作成は、コンサルタントだけではなく、多くの企業において日常的に求められる業務だと思います。是非、日ごろの業務の中でも、単なるメモを取るという意識ではなく、論点理解力や、構造化力を養うという意識の元、良い議事録作成に挑戦してみて下さい。

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