現役戦略コンサルタントコラムコンサルファームが他の企業と明らかに違うと感じた経験談

はじめに

写真:コンサルファームが他の企業と明らかに違うと感じた経験談

数十年前と比較すると、他業界の企業との違いは徐々になくなって来たのではないかとは感じています。それは、徐々に組織中心のHR(Human Resource)設計から個人のキャリアに軸足を移動し始めた他業界における企業側の変化と、規模の拡大に伴い個人よりも(他企業が得意とする)チーム・組織での価値提供に軸足が移り始めたコンサルティングファーム側の変化の両面に起因してきていからと理解をしています。

但し、傾向としては徐々に差異は減ってきているものの、依然として個別のシチュエーションでは違いを感じる機会は多いのが現実ではあります。例えば記憶に新しいコロナ禍における対応として、多くの企業はテレワーク導入時代に苦戦し、またテレワークでの働き方により、それ以前とは生産性の面で違いを感じていたのではないでしょうか。しかし、私を含むコンサルタントはそれ以前との変化をほぼ感じることなく仕事をしていました。(変化を挙げるとすると、クライアントオフィスへの訪問がなくなったのみでした)

それは、コンサルティングファームでは、日頃からチーム・個人がゴールを明確化し、時間単位で価値創出が出来たかを意識して働く基本的なマインドが培われていたからと考えています。また、場所も制約条件ではなく常日頃からテレビ会議やメールでコミュニケーションをとりつつ、必要であればオフィスに行くという動き方をしていた点も大きいのではないでしょうか。

このように、コンサルティングファームと他の企業においては、まだまだ違い残っています。本日は、そのような違いのあるコンサルティングファームに入社した際に感じる、これまでの働き方とのギャップが埋まればと思い、その違うと感じた経験談をいくつかお伝え出来ればと思います。

経験談:ゴールから逆算した働き方

十年以上前の話のため、働き方改革の「は」の字もなかった時代ではありますが、当時は休日にプロジェクトリーダーとのタッチポイントが良く設計されていました。それは現実問題として、平日はインタビューや国会図書館やジェトロで情報収集し、週末にかけてドキュメンテーションをすると必然的に週末にレビューという理由もありました。

しかし、働き方が理由のみならば週明けにレビュー設定をすれば良いのですが、伝統的に存在する重要な考え方がコンサルティング業界には存在することから、休日にタッチポイントを設計せざるを得ない事情もありました。

それは、先ずは、出来る・出来ないは議論の横に置いた上で、クライアントにおいて意思決定を進める際に、どのタイミングで何が解けていればよいのか?という「期日」を最初に設定し、その上で期日に間に合わせて、"なんとかする"という仕事の進め方です。

そのため、大抵は定例会議にマイルストーンとしてワークプランを設計するのですが、次回定例会議までに解くべきイシューから逆算してワークプランを設計すると、必然的に週末にタッチポイントを持たざるを得ない場合がほとんどでした。

他の企業では仕事量に対して担当する方の能力をベースに積み上げる形で、いつまでに実施出来るのか?という考え方で期日設定をしているのが通常かと思います。或いは、期日に対して、能力見合いでベストエフォートの対応をしているのではないでしょうか。もちろん、時には期日から逆算して働く場合もあるかと思いますが、常にそのような働き方をしている訳ではないでしょう。

このような経験に基づく発想や仕事の進め方は、今でもクライアントと話をしていてもかみ合わないケースがあり、明らかに違うなと感じる経験かと思います。

最後に

比較的まじめな経験談をお伝えしましたが、不真面目な面でも明らかに違うなと感じる経験もあります。先程のような働き方の代償として忙しさとストレスがピークに達すると、例えば、午前の早い段階から美味しいランチを調べ始めるコンサルタントは多いかと思います。そして、美味しそうなお店が見つかると直ぐに仕事を切り上げ、オフィス前からタクシーに乗って食べに行ってました。

これもまた、就業時間がハッキリとせずに、また、ランチを食べにタクシーに乗るという金銭感覚を持つコンサルファームならではの他の企業と明らかに違うと感じた経験ではありました。コンサルファーム以外で同じような行動を若手が取ると、叱責や村八分を覚悟しなければならないのが、日本企業の現実ではないでしょうか。

このように日本に所在しながら、多くの日本の企業とは異なる特徴を持つコンサルファームに興味を持たれたのであれば、キャリアの1つの選択肢として考えてみても良いかもしれません。

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