ボストン コンサルティング グループ (2012.07.04)

ボストン コンサルティング グループの強みは何か!

BCGジャパンはこの国で最も成功している戦略ファームと言える。
2000年以降の成長は著しい。軽く3倍を超えておりこのような例は他では見られない。
リーマンショック後も衰えを知らず更なる高みを目指している。
ボストンコンサルティングには前職の時からのお付き合いで15年以上お伺いしている。
私なりに思うことをまとめてみた。

何がすごいのか。

日本の戦略コンサルティングの市場規模は実感としては大きくなっているとは思えない。
競合の戦略ファームは現状維持か縮小傾向にあり2000年当時と比べて大きく伸ばしてはいない。
ご存知のようにモニターグループは昨年東京オフィスを閉じた。
リーマンショック前まで勢いのあった外資系ファンドや金融のプロジェクトが激減して
業界全体の総プロジェクト量は減っているかもしれない。
にも関わらずその環境でも成長を続けるBCGは本当にすごい。

何故成長できるのか。

「自らの成長のために戦略を立て経営をしている」ことに尽きるのではないか。
そんなの経営コンサルだから当たり前だと思われるかもしれないが意外や意外それができていないところが多い。

クライアントに対するバリューはトップファームならどこでも当然水準以上であることは間違いないが
以下のような点はBCG独特ではないか。

中長期の経営計画を持ち、達成するために戦略を立案し実行する、あるべき組織をつくり必要な人材を獲得する。
「コンサルティングサービスを提供する事業会社」のように運営されている。

ほとんどの戦略コンサルはパートナーシップによって運営されている。
結果、全体の利益を考えることが少なく自分の担当業界、担当クライアントのみに集中してしまうことが多々あり
ピン芸人の集合体や個人商店の集まりと化しやすい。
そのようなわがままなパートナーを一つにまとめるには強いリーダーシップが必要となる。
つまり東京オフィスを経営する力、リーダーシップに大きな差があると言える。

他社に見られない傾向として以下のようなことも強く感じる。

個性の強いパートナー同士であるが東京オフィスの成長に関しては同じ方向を向いている。
顧客志向性が極めて高い。
頭がいいとか数字に強いのは勿論だがチャーミングな方が多い。
競合(特にマッキンゼー)からの転職者が多い。
中長期的な視点でクライアントデペロップメントを行っている。
第二新卒クラスで採用された方が長く勤め、きっちり昇進して人材の基盤をつくっている。
一度BCGを卒業しても数年してさらに自らの成長を求め戻ってくる方が多い。

プロフェッショナルが300名を超えたBCGは今後どこまで成長していくのか。

競合を意識し差別化戦略をとっていた時期は今や昔。
現在は市場そのものを創造していくという難しい領域に入っている。
しかし、顧客視点を失わずクオリティを維持し進化を続けていればまだまだ規模は大きくなりそうだ。
これからの数年はとても楽しみである。
我々も彼らの成長に人的側面からお役にたてるよう大いに精進していきたい。

プロフィール

荒井 裕之HIROYUKI ARAI

キャリア インキュベーション株式会社
代表取締役会長

2000年にキャリアインキュベーションを創業。30数年の人材ビジネス経験を持つ。日本リクルートセンター(現リクルート)での営業課長を経て、当社設立前はキャリアデザインセンター(東証プライム)の創業に参画。同社では専務取締役、人材紹介子会社社長を歴任。

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