ジェネリック業界再編 (2024.07.05)

こんにちは、ヘルスケア業界担当喜田です。
タイトルにありますように、ジェネリック医薬品の供給不安が起きている現状を鑑みて、ジェネリック医薬品業界再編の議論が活発になっています。

ヘルスケア業界担当のコンサルタントとしても、個人的にも非常に興味を持って注視しておりまして、ジェネリック業界に在籍されている方にもお話を伺っております。

当然ながら、皆さん意見はいろいろで
・製造メーカーが多すぎるので統廃合を進めるべき
・統合をしたところで、製造するのはもともとある工場なのであまり意味がないのではないか。逆に急速な変化はハレーションを起こすのではないか
・メーカーが多いのが悪いわけではなく、同じ成分にたくさんのメーカーが群がっている状況になってしまっているので、新製品ロンチに一定の基準を作って、製造許可をもっと厳格にすべきではないか
・そもそも薬価制度の兼ね合いで赤字製品もあるような現状で、経営環境が厳しい会社もあるので、少なくとも作れば黒字になるような薬価戦略がないといけない

どれもごもっともな意見です。

製造や品質管理を担う人材も不足が指摘されていますが、ジェネリックメーカーの給与水準は一般的に新薬メーカーから比べると1割~2割程度低い水準、かつ業界的なヒエラルキー(新薬>ジェネリック業界)も存在ような風潮のためなかなか人材の確保が難しいのは事実です。

個人的には新薬、ジェネリックどちらが良いというのはなく
新薬メーカーはこれまでになかった、治療が難しかった疾患に対する治療やより効率的に治療するためのアプローチをする企業群
ジェネリックメーカーは既に治療法が確立されている疾患に、より幅広く安価に患者がアクセスしやすい方法を模索する企業群
であり、優劣等はないと考えていますが、事業構造的にどうしても収益性に差が生まれており、それが給与に反映されているという印象です。

一時的な支援策は業界の健全な再生のためには継続性に乏しいと考えておりまして、業界が安定供給できるような薬価制度が必要なのではと思われます。

引き続き、業界動向を注視して参ります。

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写真:喜田 和也

執筆者喜田 和也

マネージング ディレクター

ヘルスケアおよびライフサイエンス業界におけるマネジメント・エグゼクティブクラスの紹介実績を豊富に持ち150名を超える転職支援実績を持つ。15年に及ぶ業界の知見から、開発・生産・品質等の専門職のみならず経営職や新規事業開発やビジネス立ち上げフェーズなどのニッチ領域の提案を強みとしている。

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