コロナ治療薬開発に見る、今後の医薬品開発のモダリティ (2021.09.27)

こんにちは、ヘルスケア業界担当 喜田です。

メルクの開発するコロナウィルス治療薬の経口剤が早ければ年内にも国内で医療現場で使える可能性が出てきました。
現在軽症者向けの薬剤は点滴薬の抗体カクテル療法のみで、自宅でも服用できる経口剤の登場はコロナ治療のゲームチェンジャーとして期待されています。
個人的な意見ですが、人流抑制もワクチンも治療薬開発のための時間稼ぎ という認識です。将来的にはインフルエンザのように、誰もが一度は罹ってしまう病気になるのだと思います。ワクチンについても、インフルエンザと同様に定期的な接種が推奨されるようになると思います(インフルエンザとのカクテルワクチンも開発中ですね)。

あくまで米国での緊急承認なので、効果が低いと見られれば承認は取り消されますので選択肢を広げる意味でも他の薬剤の開発も待たれるところです。

さてこのニュースを見て、私は別の視点を持ちました。それは低分子医薬品の重要性です。
近年、バイオ医薬品や再生医療等のバイオテクノロジーに基づいた医薬品・治療法が脚光を浴びていますが、今回のパンデミックのように安価でたくさんの人に早く薬を供給すると考えた場合はやはり低分子医薬品が重要です。
転職コンサルとして、よく低分子医薬品の開発者や技術者の方に、若干悲観的な相談を受けることがあるのですが、今回の動きで低分子医薬品の重要性が再認識されるのではないかと思っています。
これまでの治療法や投薬では治療できなかった疾患に対しては、新しい再生医療等のモダリティの治療薬、今回のコロナ禍のように大量に安価に薬を多くの患者さんに供給する必要がある場合は低分子医薬品と今後は棲み分けがなされそうですね。

喜田

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写真:喜田 和也

執筆者喜田 和也

マネージング ディレクター

ヘルスケアおよびライフサイエンス業界におけるマネジメント・エグゼクティブクラスの紹介実績を豊富に持ち150名を超える転職支援実績を持つ。15年に及ぶ業界の知見から、開発・生産・品質等の専門職のみならず経営職や新規事業開発やビジネス立ち上げフェーズなどのニッチ領域の提案を強みとしている。

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